めまいには大きく分けて、天井などがぐるぐるまわる回転性のめまいと、船にゆられているようなフラフラする非回転性のめまいと2種類あります。耳鼻科系の内耳からくるめまいは回転性のめまいが多いとされています。

原因も様々で、脳である中枢が障害されてめまいが起こることもありますし、三半規管をはじめとする内耳性のめまいや、首の骨の異常から肩こりを生じ、その循環障害で起こるめまいもあれば、自律神経の障害で起こるめまいもあります。一言でめまいといってもこれらのいずれの障害でも起こりえますし、複数の障害が重なり合ってめまいを起こす場合もあるので、その診断は容易ではありません。内耳からくるめまいで死ぬことはありませんが、中枢である脳の障害でめまいが起こっている場合は生命に直結することがありますので、その鑑別は重要となります。

中枢性のめまいには、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などがあげられます。脳のMRIが診断に有用となります。末梢性のめまい、すなわち耳鼻科的なめまいとしては、突発性難聴やメニエール病などの耳の聞こえが悪くなる病気や、良性発作性頭位めまい症という三半規管の障害で起こるめまいや、頚性めまいといった肩こりからくる循環障害でなるめまいもあります。

突発性難聴

スーパーライザー

内耳の障害で、神経の聞こえ自体が悪くなる病気。ストレスやウイルスが原因と言われていますがはっきりとした原因は不明です。突然聞こえが悪くなり、めまいを伴うこともあります。難聴が軽度の時は、聞こえが悪くなったというよりも耳が塞がった感じがします。突発性難聴はメニエール病と異なり基本的に症状は一回だけで二度となりません。
治療は安静とステロイドの内服や点滴です。治療が遅れると治りづらく、発症から1ヶ月たつと聴力は固定してしまいます。

*当院では、ステロイドの内服での効果が見られない場合は、ステロイドと作用が異なる血管を強力に広げる薬剤が入った点滴(約30分間)を5日間行います。また、並行して近赤外線加療(スーパーライザー)を行い、内耳への血流を改善させます。

また、重症の場合は、近隣の病院を紹介させていただき、入院による点滴加療をお勧めさせていただきます。

メニエール病

病態は、内耳のリンパ液が増加したことによるとされています。しかし、なぜリンパ液が増加するのかははっきりしていません(今のところ、ストレスや疲れが原因と考えられています。)急に聞こえが悪くなったり、めまいがしたり耳が塞がった感じがして、症状は突発性難聴とそっくりです。最大の違いは突発性難聴の場合、症状が繰り返しませんが、メニエール病は難聴やめまいを繰り返し、良くなったり悪くなったりします。
治療はリンパ液のむくみをとる利尿剤が中心となります。難聴がひどい場合は安静とステロイドの内服や点滴も必要となります。

*当院では、ステロイドの内服での効果が見られない場合は、ステロイドと作用が異なる血管を強力に広げる薬剤が入った点滴(約30分間)を5日間行います。また、並行して近赤外線加療(スーパーライザー)を行い、内耳への血流を改善させます。

また、重症の場合は、近隣の病院を紹介させていただき、入院による点滴加療をお勧めさせていただきます。

良性発作性頭位めまい症

めまいの原因のうち、最も多いとされるめまいです。三半規管の中には耳石という小さな石があり固定されています。それが何かのきっかけではずれて半規管の中をゆらゆら移動している状態と考えられています。そのために頭をふるような、例えば寝返りをうったり振り向いたりするとめまいが起こりやすくなる病気です。


めまいは長くても1分でなくなります。この病気はめまいが起こりやすい方向に頭を振り向かせてわざとめまいを誘発させることを何度も繰り返すと、耳石がもとあった場所に固定し徐々に良くなっていくと言われています。
診断にはまず眼振検査(フレンツェル検査)で頭の位置を変えたり、動かしたりした時の黒目の動き(眼振)を観察します。

※良性発作性頭位めまい症の急性期では、この検査によってめまいが誘発されることもあります。しかし症状が治まりすぎていると眼振の動きが出ず、得られる情報が少なくなるため、なるべくめまい症状がある時に受診することをおすすめします。


良性発作性頭位めまい症はだんだんと自然に治まることもありますが、当院では眼振検査を行い、耳石がどの半規管に入っているかを診断し、耳石を元の場所に戻す運動を看護師の指導のもと実施しています。この運動は頭を特定の方向に順に動かしたり傾けたりしていくものです。耳石の位置によって運動の種類や左右の方向が異なるため、現在当院では「エプリー法」「レンパート法」「AC頭位法」「Head-tilt-hopping法」を指導しています。この運動が効果的と診断された患者さんには、来院時に実施するとともにご自宅でも継続して行ってもらうことで、耳石を元の位置に戻しやすくしていきます。

耳鳴り

長年に渡って続く耳鳴りは今の医学では治すことは無理です。ただし、気にならなくする治療はあります。

*当院では、内服加療と並行して近赤外線加療(スーパーライザー)を行い、内耳への血流を改善させます。また、補聴器による耳鳴りの加療(TRT)も行っております。